英語のリスニングの勉強を続けている人が,最後までなかなか聞き取れるようにならないのは,映画やドラマなどでのネイティブの高速の会話じゃないでしょうか?
そこでこの記事では、現在英語の翻訳・通訳の業務に従事している私が、過去に、TOEICのリスニングが370点から450点に一気に上がったとき,最も効果があった「英語字幕勉強法」を紹介します。
なお、英語を勉強したい方は、日本語を毎日しゃべるのと同じように、オンライン英会話などで片言でもいいので英語を口に出すことが、楽しく英語脳を作っていく秘訣です。
TOEICリスニングを一気に80点上げた,英語字幕勉強法
英語勉強で,初心者に最もハードルが高いのがリスニングです。
リーディングは学校で習った構文,文法,単語で,また,わからない単語は辞書を引くことも可能で,大抵の人はある程度できますが,リスニングは音声で専門的にトレーニングしないとできるようになりません。一定の時間の蓄積も必要です。
さらに,リスニングのトレーニングをする際,大抵は,TOEIC教材,ラジオ講座その他,勉強者向けにはっきり発音され,スピードも少し遅いもので行うことが多く,ある程度勉強を重ねた人が,いざネイティブ同士の機関銃のような普通の会話の中に飛び込んだ時,「あれ? 全く聞き取れない!」と,失望することが多いです。
この一番難しいネイティブ同士の普段の会話のリスニングをトレーニングすることで,TOEICや大学入試などのリスニングテストを受験したとき,楽勝だ!という感覚になれます。
筋トレでも,ある程度負荷をかけることで筋力がついていきますし,バッティング練習でも,プロ級の速球を打つ練習をすると,120km/hぐらいの球が遅く感じて,より打てるようになります。
英語のリスニングでも,同じようなことが言えます。
ただ,英語リスニングにおいては,聞き取れないぐらい速いものをいくら聞いても効果はないですので,きちんと意味がとれるものでトレーニングする必要があります。
TOEICや大学入試などのリスニング試験では,「あっ 速くて聞き取れない!」と感じると,そこから先,パニック気味になり,普段なら聞き取れるものですら聞き取れなくなるという状況もよく見られますので,本番で実力を発揮する観点からも有効な勉強法だと言えます。
「いつもトレーニングしてる海外ドラマの会話より全然遅い! 余裕余裕!」という状況を作り出すわけです。
YouTubeサイトでできるトレーニング方法には,主に2つの方法があります。
字幕付き海外ドラマ・映画を用いた英語リスニング強化トレーニング
例えば,次のようなサイトがあります。
ほかにも,検索すれば,英語字幕付きの海外ドラマや映画は数多くアップされていますので探してみてください。
よく,字幕付きで見れば,文字の方を見るのでリスニング強化にならない,といったことも言われます。
しかし,聞き取れないのをそのままにして聞き流しをすると,いつまで経っても聞き取れない音が残ります。あとでスクリプトを見るのも面倒だし,スクリプトのあるものは,そうそう多くありません。
一方,英語の字幕を見ながら,なおかつ,音もきちんと聞くことにさえ注意すれば,音だけでは聞き取れないままだったものを文字で改めることもできますし,ネイティブは英語をこんなに早いスピードで喋ってたのか,と確認しながら,そのスピード感覚を体に浸み込ませていくこともできます。
さらに,シャドーイングをすると効果が増します。
日本語を介在させたときにありがちな返り読みをせず,英語を英語のまま捉える英語脳をつくる,そして速読力をつけるトレーニングにもなります。
つまり,TOEICのリスニングトレーニングのみならず,リーディングのPart7などで必要な速読力を鍛えることにもなるのです。
リスニングとリーディング,さらにスピーキングは一体です。
「字幕を見るとリスニング強化にならない」と文字をシャットアウトするのではなく,文字なしでは聞き取れないものをそのままにせず,かつ,高速で音読をする練習をする,と捉え,速読力,さらにはスピーキング力の練習として積極的に行うべきです。
ドラマや映画を字幕なしで見て,後からスクリプトを確認する,これは理想的ですが,こんな悠長な勉強をする時間のある人はどの程度いるでしょうか?また,面倒くさくて長続きしないよりもよっぽど効果的な勉強方法です。
現に私はこの方法で,TOEICのリスニングの際,「楽勝だ! 遅い!」という感覚になり,370点から450点に一気に伸びた経験があります。
皆さんも安心してこの勉強法に取り組んでください。
YouTubeの英語字幕の自動生成設定による英語リスニング強化トレーニング
字幕付きの動画でなくても,YouTubeには,画面下の設定マーク(歯車)のところをクリックすると,下から二番目辺りに,「字幕」という選択肢がある場合がよくあります。
それを,「英語(自動生成)」に設定すると,自動で画面下に英語の文字が音声に続いて瞬時に(音より早いこともある)出ます。
音を聞きながら,この自動生成文字を見ていくわけです。
この機能を使えば,多くの英語動画で,速くて聞き取れない音を,文字で見て我が物とすることができます。
この場合も,実際に声に出してシャドーイングしながらトレーニングすることをおすすめします。
こうしたトレーニングを続けると,リスニング,速読,さらにはスピーキングの力が効率的に強化されます。
まとめ
英語リスニングと,速読と,さらにはスピーキングまでトレーニングできる,しかも,好きなジャンルの動画で。
今まで,英語の映画を見てさっぱり聞き取れず,ブラックボックスの中だった,神秘の?音が,文字を見ながら聞くことで手中にできる,さらに,TOEICや大学入試などの英語リスニング試験で,「楽勝のスピードだ!」と,見切った感覚になれるなど,この方法はとてもメリットが大きいです。
皆さんも,是非試してみてください。
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